桜川のさくらの特徴とアクセス 楽しみ方と周辺の観光

「西の吉野、東の桜川」と聞いたことがあるでしょうか?古くから言われてきた桜の名所ですが、「西の吉野」は知っていても、「東の桜川」はあまり馴染みのない方も多いのでは?
ここ数年、雑誌に取り上げられることも増えてきて、徐々に知名度が上がってきました。
その「桜川」の桜の特徴、見所、アクセスなどをご紹介します。
桜川のさくらの特徴とアクセス
桜川の桜はヤマザクラが主で、いろいろな種類の桜が楽しめます。匂いの強い種類もあって、ここでだけでしか見られないような桜もたくさんあります。
何しろ地名が「桜川」ですからね。
「桜川」は、古く平安時代から桜の名勝として親しまれてきましたが、一部の花見客の「花より団子」な行動で一般の花見客に敬遠されたり、桜の根が痛めつけられたりしたこと、また一斉に咲く「ソメイヨシノ」の景観が主流になってきたことなどもあって、管理がおろそかになり、樹勢が弱まったりして危機が訪れました。
でもそれを憂いた人たちによって、公園の整備、桜の記念物指定などが行われ、最近ではこの千年の歴史を持つ桜を守ろうとする機運が高まっています。
施設の整備などもまだまだですが、それだからこそ素朴な雰囲気で、ヤマザクラを楽しむことができます。
ヤマザクラは開花時期がソメイヨシノよりも遅いので、通常4月中旬が見ごろになります。またソメイヨシノのように一斉に咲いて散ることはないので、それぞれの株で開花時期がずれ、5月の初めでもまだ十分に楽しめます。
電車で桜川へは、都心から約1時間半で着きます。
*アクセス
・電車の場合
JR水戸線羽黒駅から徒歩15分
(東京駅から小山まで東北新幹線、水戸線乗り換えが一番早い。常磐線友部駅で水戸線に乗り換えるのも便利)
羽黒駅にはタクシーが常駐していないので、タクシー使用の場合は岩瀬駅で降りたほうが良いです。
・車の場合
都心からなら、東北道か常磐道から北関東自動車道へ、笠間西ICか桜川筑西ICから国道50号に出て10分、トータルで約2時間です。
*駐車場
無料駐車場(約250台分)が、数か所に分けて設けられます。
*臨時シャトルバス
桜のピークの週末のみ、臨時シャトルバスが運行されます(有料)。
運行日、時間は公式サイトで確認ください。
桜川のさくらの楽しみ方
桜の見所は大きく分けて3ヶ所、街中にある「磯部桜川公園」、「櫻川磯部稲村神社 」と市街地から離れた小高い「高峯 」です。
どこも普通の観光地と違って自動販売機や売店などはありませんので、街中のお店で腹ごなしをしたり、食べるものや飲み物を買って、桜を見ながらお昼にするのも良いですね。
*磯部桜川公園
JR羽黒駅から約2㎞、歩いて30分くらいです。約750本の桜が植えられた公園で、園芸種(ソメイヨシノなど)も植えてありますが、大半の約500本がヤマザクラです。それはそれはバラエティーに富んでいる桜たちです。
ソメイヨシノの一斉に開花する華やかさはありませんが、1本1本の木、1輪1輪の花が個性的で、目を楽しませてくれます。
公園にはトイレもありますよ。
* 櫻川磯部稲村神社
公園から200mほどのところにある神社です。ここには貴重な天然記念物に指定された11種の桜をはじめ、珍しい桜がたくさん見られます。
咲き進むにつれて色が変わる「磯部桜」 などは、他では見られない珍しいものです(この色の変化を見るためには毎日通わないといけないですが・・・)。
櫻川磯部稲村神社が桜川の固有種の桜を守ってきてくれたんですね。
ほとんどの桜が遅咲きですが、有名な「糸桜」 はソメイヨシノとほとんど同じ時期に開花になりますので、見たい方は早めに行きましょう。
売店などがほとんどない桜川ですが、この神社には週末に限り売店も出ますよ。もちろんトイレもあります(^-^)
* 高峯
櫻川磯部稲村神社から2㎞ほど北に行ったところにあるのが、自生のヤマザクラが見られる小高い丘「高峯」です。少し小高い所なので、市街地よりも1週間くらい花が遅く咲きます。
更に2㎞くらい上ると展望台があり、自然の桜の景観が楽しめます。
これが「日本の里山」だなあ~、とホッとした気持ちになることでしょう。お天気が良かったら、是非お弁当を持って行っていただきたいと思います。
市街地から高峯に向かう途中に、平沢公民館と小森酒店がありますが、そこに臨時トイレが用意されています。
桜川のさくらの公式サイトに開花情報が更新されますので、そちらを参考にして見頃を逃さないようにしてくださいね。
桜川周辺の見所
*雨引観音
住所:〒309-1231 茨城県桜川市本木1
電話:0296-58-5009
587年に開かれた、正式名称「雨引山楽法寺」という、安産子育て祈願で有名なお寺です。
仁王門までの145段の石段磴道(とうどう) は、「南無阿弥陀仏」と唱えながら登ると厄が落ちると言われています。145段というと、かなり疲れますけれどね。これで厄が落ちるのなら、是非上ってみましょう。
このお寺にもたくさんの桜が植えられています。
櫻川磯部稲村神社から7㎞ほど南になります。車がない場合には、公共交通機関では移動できないので、タクシーになります。
*椎尾山薬王院
住所:桜川市真壁町椎尾3178
電話: 0296-55-4319
標高200mの椎尾山中にある、開山が延暦元年(782年)だと伝えられる古刹です。
樹齢500年のスダジイ(シイの木)に覆われて、昼なお薄暗い歴史を感じさせるお寺です。
三重塔が立派で見ごたえがあります。
まとめ
こんなに都心から近いのに、知られていない桜の「秘境」とも言える、桜川です。
ヤマザクラは素朴で、自生している山は他の樹木のコントラストも美しく、是非見ていただきたいと思います。
駐車場も桜の時期は個人のお宅の敷地を開放していたりするので、私有地を勝手に歩いたり汚したりしないように気を付けて、素朴な山里の桜の風景を楽しんでくださいね。
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タグ:神社仏閣
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