
奈良にある女人高野と呼ばれる、室生寺。静かに紅葉が見たいならお勧めのお寺です。
赤い太鼓橋を渡ると、室生寺の境内です。紅葉したもみじが迎えてくれます。
室生寺の境内はかなり高低差があるので、紅葉も長い間楽しめます。
10月末からもみじ祭りがあり、静かな雰囲気ながら華やかさも楽しめます。
室生寺基本情報
女人高野 室生寺
真言宗室生寺派大本山
創建:奈良時代末期の宝亀年間(770年-781年)
〒 633-0421
奈良県宇陀市室生78
TEL:0745-93-2003
拝観時間:
4月1日~11月30日 8:30~17:00
12月1日~3月31日 9:00~16:00
行き方:
近鉄室生口大野駅から室生寺前下車徒歩5分
時刻表はこちら
紅葉は11月上旬から始まり、11月中旬から下旬にかけてが見頃になりますが、温暖化の影響で年々紅葉も遅れ気味になっています。
室生寺の見どころ
室生寺は山の中腹に建てられたお寺で階段がたくさんあるので、見て回るのがちょっと大変かもしれません。
一番上の「奥の院」まで行くにはちょっとした体力が必要ですが、本堂まで登れれば主要な伽藍と仏像を見ることができます。
奥の院までの長い階段はほとんど山登りのようで、勾配も急なところが多く、体力に十分余裕がある場合にだけ挑戦すればよいのではと個人的には思います。
入り口の太鼓橋を渡ってしばらく歩くと、左手に「寳物殿」があります。
ここに素晴らしい仏様たちが収められていますが、中でも「十一面観音像」(平安時代前期、国宝)は高貴で美しく、いつまでもその前から離れたくない気持ちにさせられます。以前は「金堂」にいらっしゃいましたが、寳物殿が建てられてこちらに移されました。
正直、仏像は伽藍の中で拝ませていただきたいものですが、近代的な照明の中でガラス越しとは言え本当に間近で細かい意匠まで拝見することができるのは、貴重な体験です。
「寳物殿」を出て進むと、仁王門の前に出ます(ここも紅葉がきれいです)。仁王門をくぐり道なりに左に曲がって、鎧坂と呼ばれる幅の広い階段を上ると広場に出ます。
正面が「金堂」で、ここに素晴らしい仏様達がいらっしゃいますが、先に書いたように「十一面観音像」は「寳物殿」に移されました。金堂の真ん中に立っておられる「中尊 釈迦如来立像」も優しくたおやかでとても美しい仏様です。
広場の左にあるのが「弥勒堂」で、弥勒菩薩像を見ることができます。奈良時代に作られた、ちょっと素朴な感じのする仏様です。
この広場からさらに登って行くと、「本堂(灌頂堂 )」があります。ここには如意輪観音菩薩が安置されていますが、身体のしなやかさが魅力的な柔らかい表情の仏様で、お顔を見ていると心が穏やかになってきます。
室生寺のもみじ祭り
今年2024年の室生寺の秋は、ちょっと一味違いそうです。
紅葉が美しいことはもちろんですが、イベントもいろいろと企画されて楽しそうです。
もみじのライトアップを楽しみながら、日常と違った世界を味わえるかもしれませんね。
もみじ祭りは、10月19日(土)~12月1日(日)で、金堂特別拝観は期間中ずっと行われますが、ライトアップは毎日ではありませんので気をつけてください。
ライトアップは、11月2日(土)~4日(月祝)、9日(土)~10日(日)、16日(土)~17日(日)、23日(土祝)、24日(日)、30日(土)、12月1日(日)の11日間のみになります。
室生寺もみじ祭りの詳しい内容はこちらから。
室生寺の周辺情報
かなり地味ですが、室生寺周辺の見どころです。
室生龍穴神社と吉祥 龍穴
室生寺の前の室生川を1キロほどさかのぼったところにあります。龍神を祀っている神社で、創建年は不明ですが、室生寺とほぼ同じくらいの歴史があると言われています。
室生口大野駅から室生寺に行く途中に、大野寺があります。春には枝垂れ桜が見事です。宇陀川をはさんだ対岸に弥勒磨崖仏 がありますが、かなり大きなもので、本州でこれだけの磨崖仏は珍しいのではないでしょうか。
まとめ
室生寺に行くとほぼ一日がかりになってしまいます。日程に余裕がなく、たくさんの寺院を見たいという場合はお勧めしませんが、ゆっくり静かなお寺を歩きたい。穏やかな仏様のお顔を見て平安な心を取り戻したい、という場合にはぜひ行って欲しいお寺です。
紅葉の季節には、周りの山々との調和も美しく、ライトアップも幻想的で素敵です。
室生寺に行くのには、川沿いの山道を走ることになるので、お寺に着くまでにも紅葉を楽しむことができます。
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